【食育クイズーVol.91】
人類の食生活は他の動物に比べると格段に豊
かです。その理由は、食品素材をそのまま食
べるのではなく、発酵食品にさせたり、食材
にさまざまな調理加工を加えたりして、美味
しく食べるだけではなく、保存性を高める努
力をしてきたからです。
このような技術に重要な役割を果たしている
のが「食品添加物」であり、科学的に合成し
たものだけではなく、天然のものも現代のル
ールでは「食品添加物」として表記されてい
るものも多数あります。
加工食品には必ず食品添加物を表示するルー
ルになっていますので、食品を購入するとき
には、どんな食品添加物が入っているのか、
裏面を良く見て確認するようにいたしまし
ょう。
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現代では「食品添加物」というと悪者扱いさ
れる風潮があります。ただ、今も昔も人類が
命と健康を守るため、食品の品質や保存性を
高めようと努力や工夫をしてきた食文化の一
つとして「食品添加物」があることに留意す
る必要があります。
例えば、私たちが毎日、調味料として使って
いる塩を例にあげると、極端に言えば、一度
に200グラム以上の塩を摂取すると人は死
んでしまいます。また、毎日10~20gの
塩を食べ続ければ脳溢血や心臓病のリスクが
増えると言われています。すると「塩は毒か
?」というと、そうではありません。一日に
7グラム以下であれば、一生のあいだ毎日食
べ続けてもなんの害もありませんし、逆に一
定の塩を摂取しないと健康を損なってしまい
ます。このように、どんな食品でも必要以上
の量を摂取すると毒になり、少ない量であれ
ば人体には何の悪影響も無く、むしろ適量を
摂取したほうが健康に役立つ、という事にな
ります。従って食品も食品添加物も、その摂
取する量で安全かどうかが決まります。
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現代の食の安全ルールでは、例えば前述の塩
や食品添加物を使う量をどんどん少なくして
いくと、何の毒性もないところに行きつくの
で、動物実験など何種類かの実験を通して、
何の害もない安全な量を決めます。これを
「無毒性量」と言います。そして、この
「無毒性量」の1/100の量を「一日摂
取許容量(ADI)」として、人間が一日に安
全に使える量として定めています。これは人
類が一生、毎日食べ続けても健康に影響のな
い量で、食品添加物のほか、残留農薬の基準
値にもなっている訳です。
私たちは自らの命と健康を守るため、「食品」
や「食品添加物」摂取を避けて通る訳にはい
きません。必要なものそうでないもの、自分
自身や大切な家族の体質に合っているものそ
うでないものなど、常に摂取する「バランス」
や「量」を意識すること、知見を高めること
が、私たちそれぞれの「健康ライフ達成」に
必須なことなのではないでしょうか?
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さて、本日の問題です。次のうち「食品添加
物」について最も正しいと思われるものはど
れですか?
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1. 「食品添加物」は人の体に悪いものである
2. 「食品添加物」は現代に生きる人類に取っ
て必要がないものである
3. 売っている食品にはどんな「食品添加物」
が含まれているかわからない
4. 豆腐にも「食品添加物」が含まれている
↓↓↓↓↓↓答えはここから↓↓↓↓↓↓
【解説】日本人は縄文時代から、食品を長持
ちさせるために知恵をしぼってきました。野
生の木の実や魚などを食べていた狩猟採集時
代、遠方に狩りに行くときなどは、肉を天日
で干したり煙でいぶして加工していました。
また、海の近くでは塩漬けするという方法も
取り入れ、そこから数多くの発酵食品を生み
出しました。
日本の史実では、千年前から「食品添加物」
が利用されていたことがわかっています。こ
うした食生活の工夫の中から生まれてきたの
が、味噌や豆腐、醤油などの発酵食品や食品
添加物です。現代では科学の大幅な進歩によ
って、人工的・科学的に合成された「食品添
加物」ばかりが目立つようになり、「悪者扱
い」されがちですが、現代のルールでは昔な
がらの天然由来のものも「食品添加物」扱い
になるので区別して捉えるように致しましょ
う。
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日本人の食卓に欠かせない食材である豆腐に
も、固める凝固剤として使われてきた「にが
り」を使用していますが、これも現代の日本
のルールでは食品添加物のひとつになります。
「にがり」は1000年以上も前から、豆腐
をつくるときにどうしても欠かせないものと
して、現在まで同じように使われています。
豆乳から豆腐を作る次の工程「凝固」のため
の添加物で、豆腐製造には不可欠なものです。
現在において豆腐の凝固剤として食品衛生法
で指定されているものは、次の5つの凝固剤
です。
1.硫酸カルシウム
2.塩化マグネシウム(ニガリ)
3.グルコノデルタラクトン
4.塩化カルシウム
5.硫酸マグネシウム
これらの凝固剤には、それぞれ特質があり、
豆腐の種類に応じた使用がなされており、豆
腐製造者が自前でこれらをミックスするなど、
それぞれ工夫して使用している場合もありま
す。
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【塩化マグネシウム(ニガリ)について】
「ニガリ」の名称は、苦汁(苦(に)が味の
ある汁)からきています。塩化マグネシウム
は、「ニガリ」の主成分です。昔から豆腐は
「ニガリ」で作られてきましたが、戦時中に
軍需物資(ジュラルミンの原料など)として
調達されたことを契機として、その使用は大
きく減少してしまいました。しかし、最近で
は、自然指向やグルメ指向もあって、使用が
増えつつあります。「ニガリ」は海水から塩
(塩化ナトリウム)を採った残りのものから
産出されますが、主成分が塩化マグネシウム
です。なお、海水から塩化ナトリウムと塩化
カリウムを分離した粗製のもの(粗製海水塩
化マグネシウム(別名・塩化マグネシウム含
有物))も「ニガリ」として認められていま
す。
「ニガリ」の特徴は、「水に溶けやすい」、
「豆乳は凝固する反応が速い(速効性)」の
で、凝固させるときにコツを要します。それ
でも大豆の甘みなどを引き出す面もあり、人
気がでてきています。
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【塩化カルシウムについて】
この凝固剤は、水に溶けやすく、凝固力が強
く、凝固の速度が速い等のため、主に油揚げ
や凍り豆腐用の豆腐に使用されています。
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【硫酸カルシウム(澄まし粉)について】
天然ものとしては石膏から作られますが、現
在では、化学的に合成されたものが多くなっ
ています。業者間では、「澄まし粉」と一般
に呼ばれています。この澄まし粉は、昔から
使用されてきた「ニガリ」が第二次大戦中に
軍需物資として調達された代替品として多く
使われるようになったものです。硫酸カルシ
ウムは、水に溶けにくく、豆乳の凝固反応が
遅いため使いやすく、また保水力が高いので
舌ざわりのよい滑らかで弾力のある豆腐ので
きる特徴があります。
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【グルコノデルタラクトンについて】
でん粉を原料として、発酵法で作られたもの
です。この凝固剤は、水に溶けやすく、豆乳
に均一に溶けますので、均一で保水性に富ん
だ豆腐が得られます。そのため、絹ごし豆腐
の製造にも適しており、また凝固の速度が遅
いこともあって機械による製造にも向いてい
る面があります。なお、他の凝固剤が塩で反
応する凝固であるのに対し、酸で反応(酸凝
固)するという特質があります。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓正解↓↓↓↓↓↓↓↓↓
4. 豆腐にも「食品添加物」が含まれている
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戦後の日本は、大きく食文化スタイルが変わ
りました!戦争に負けるまでは、縄文時代か
ら日本人は農耕民族で、「瑞穂(五穀)の国」
であり、「ごはんと味噌汁」が日本人の命と
健康を支えてきました。でも戦争によってア
メリカの無差別爆撃によって焦土化してしま
った国土では食料をまかないきれず、食料資
源大国のアメリカからここぞとばかりに小麦、
大豆、とうもろこしなどの主要穀物が大量に
輸入され、以来、日本人は圧倒的に「パン食」、
「肉食」のライフスタイルに変わってしまいま
した。しかし戦後80年になろうとする今、少
しずつ、「和食(コメと大豆:ご飯と味噌汁)」
文化が、本来的に日本人のDNAにマッチン
グしているのではないかという機運が高まっ
てきました。5000年以上前の縄文時代か
ら、少なくとも今から≒3000年前に、ア
マテラスオオミノカミが天から降りてきて、
今の天皇陛下のご先祖様に「イネ」を手渡し、
「あなたの仕事は民とともにこのイネを育て、
五穀豊穣を祈ることです!」と言われたとき
からずっと、日本人のDNAは「農耕民族」
として培われてきました。日本人の食文化は、
白人文化に象徴される「狩猟民族」の「肉食」
主体ではありません!
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