【食育クイズ:Vol.1187】「京都府」の「しきたり(習わし)」おさらいクイズ! 「京都の祝い事」に関する「しきたり」の説明文で間違っているのは?

 

【食育クイズ:Vol.1187】

 

本日も、「関西地方(三重県、滋賀県、

 

和歌山県、奈良県、兵庫県、京都府、

 

大阪府)」の「食文化」や「郷土文化」

 

をテーマとした地域社会の在り方や、

 

昔から先人たちが培ってきた、「文化」、

 

「伝統」、「歴史」等の素晴らしさを、

 

クイズを楽しみながら知見を高め、あ

 

らためて「日本」や「日本人」が培っ

 

てきた「良きところ」を共有化し、次

 

代に継承して参りましょう!

 

さて、本日は、「京都府」で昔から培

 

われてきた「習わし(しきたり)」に

 

ついて、おさらいクイズ(Vol.391)

 

にチャレンジ致しましょう!

 

 

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「京都」は、1000年以上の長きに渡

 

り日本の中心であった事から、「京都」

 

に暮らす人々の間で、先人から引き継

 

がれてきた、日々の暮らしや人間関係

 

を円滑に進める為の、細かな「心配り」

 

や「工夫」等が、「しきたり(習わし)」

 

となって、数多く存在する事で知られ

 

ています。

 

ちなみに「しきたり」の語源は、「仕

 

来たる」と言う言葉からだそうで、昔

 

からずっと「し続けて来た事」をマニ

 

ュアル化したものと言う意味だと言う

 

事になります。

 

従って「しきたり」と言う言葉は、

 

「京都」に暮らす人々の、「日々の暮

 

らし」や「生じる物事」について、そ

 

の「要点」をしっかり押さえてさえい

 

れば、必ずうまく進められると言う、

 

理に叶ったマニュアルが必要であると

 

言う事から始まり、それが集大成され

 

ていき、人々が円滑に暮らしていく為

 

の「智慧」として、暮らしの中に定着

 

してきた「習わし」であると言う事に

 

なる訳なのです。

 

さて、本日は、この「京都」で誕生し

 

た、先人たちから伝わる「しきたり

 

(習わし)」について、おさらいクイ

 

ズにチャレンジ致しましょう!

 

 

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

 

問題:「京都」に暮らす人々の間では、

 

「京都」の悠久の歴史の中で、先人達

 

から引き継がれてきた、数多くの「し

 

きたり(習わし)」がある事で知られ

 

ています。

 

さて、それでは、この「京都」で、長

 

きに渡り引き継がれてきた「しきたり

 

(習わし」について、以下に挙げた4

 

つの説明文のうち、間違っているもの

 

とはどれでしょうか?

 

次のうちから選んで下さい。

 

1.「京都」の人々は、「出産後約1ヶ

 

月」頃になると、地元の「神社」等に

 

「お宮詣り」に行くが、その場合、

 

「産着」の肩に白紙で包んだ「扇、で

 

んでん太鼓、犬張子、御守袋」等の

 

「出産祝い品」を「麻糸で括り(くく

 

り)」つけて「お祓い」に行き、「お祓

 

い」が終了すると、神社の「菱格子」

 

等に括り吊るし、「末広がり」を祈願

 

すると言う「習わし」がある。

 

 

2.「京都」では、家の「敷居」は

 

「人の頭」を表すとされているので、

 

それを踏みつけてしまうと、「人の頭」

 

を踏みつける事となり、「出世」出来

 

なくなると言われている。

 

 

3.「京都」では、「お祝い事」で先方

 

の家を訪問する場合は、「大安」か

 

「先勝」、「友引」の日を選び、その日

 

の午前中に訪れる事がお互いの暗黙の

 

了解となっている。

 

 

4.「京都」では、「喜び事(祝い事)」

 

があると、それが先方にも「移ります

 

ように」と言う願いを込めて、「お多

 

芽(おため)」と呼ばれる、頂いた

 

「お祝い」に対してその金額の半分程

 

度をお返しする「しきたり(習わし)」

 

がある。

 

 

↓↓↓↓↓答えはここから↓↓↓↓↓ 

 

【解説】

 

「おため(お多芽)」とは、「祝い事」

 

等で「ご祝儀」を受け取ったら、その

 

場でその金額の約1割程度の現金を

 

「半紙」と共に返すと言う「しきたり」

 

があるそうです。

 

 

従って、出題では「半額」の返礼とな

 

っているので、間違いであると言う事

 

になります。

 

こうして、「お多芽」と「半紙」との

 

繋がりが誕生した「由来」とは、その

 

昔、「重箱」に「お菓子」等を入れ、

 

これを「ご祝儀の贈り物」としていた

 

頃に、その「贈答品」を頂いた人が、

 

~「この重箱を綺麗に洗ってお返しし

 

ます」~

 

と言う意味を込めて、 この「重箱」

 

に真っ白の紙の「半紙」や「懐紙」等

 

を入れてお返ししたと言う事からだっ

 

たと言われているそうです。

 

 

 

その「習わし」が次第に、「ご祝儀

 

(贈り物)」を頂いた場合には、「半紙」

 

や「懐紙」を「お多芽紙」として「お

 

返し」に付け添えると言う「習わし」

 

として発展していったと言う訳なのだ

 

そうです。

 

 

 

また、「おため」の金額が、何故1割

 

程度の金額となったのかと言うと、そ

 

の昔、「贈答品」は、「丁稚(でっち)」

 

さんが「ご主人」に命じられて「お届

 

け」するのが「通例」だったので、受

 

け取る側の人が、その「丁稚」さんに

 

「交通費」的な意味合いで、「お駄賃」

 

を渡した事から誕生した「習わし」だ

 

ったので、頂いた贈答品の1割程度の

 

金額として慣習化していったと言う経

 

緯になった訳なのだそうです。

 

 

ちなみに、「お多芽(おため)」は、

 

その誕生した意味合いや背景から、

 

「おうつり」や「夫婦紙」等の別名も

 

あるそうです。

 

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

 

「京都」では「出産祝い」に「末広が

 

りの扇」や「でんでん太鼓」、「犬張子」

 

等を贈る「習わし」があり、生後1ヶ

 

月が経つと、「神社」に行き「お宮詣

 

り」をする時に、それらの「お祝い品」

 

を「麻糸」で身体に括って「参詣」し、

 

「お祓いの祈祷」等が終了したら、

 

「神社の格子」等に吊り下げて「我が

 

子」の将来の末広がりを願掛けすると

 

言う「習わし」となって定着していっ

 

たと言われているそうです。

 

 

 

 

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「京都」の町家では、「家」の床部分

 

にある「敷居」は、「天井の梁(はり)」

 

と同様に、構造物を水平面で結合する

 

と言う重要な役割があり、ここを踏み

 

つけて弛ませてしまうと、構造に歪み

 

が生じ、襖や戸がスムーズに動かなく

 

なったり、最終的には家屋全体の崩壊

 

を早めてしまう危険があるとして、

 

「敷居」に体重をかけて踏み続けては

 

いけないとされきたと言う経緯があり、

 

その為に、「敷居」をその家の「家長

 

の頭」に見立てる事によって、絶対に

 

踏みつけてはならないと言う「戒め」

 

として定着していったと言う経緯にな

 

るそうです。

 

 

 

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「京都」では、「お祝い事」の訪問で

 

他の家を訪れる時には、日々の忙しさ

 

の中で、事前の連絡を必要とせず、ス

 

ムーズに事を進める為に、その訪問日

 

に予め「しきたり」として「ルール」

 

を定め、「大安、先勝、友引」の日の

 

午前中であれば、アポ無し訪問であっ

 

ても「良し」とする、相手を思いやり、

 

合理的な「暗黙の了解」として、「し

 

きたり」とされてきたそうです。

 

 

↓↓↓↓↓↓↓答え↓↓↓↓↓↓↓

 

4.「京都」では、「喜び事(祝い事)」

 

があると、それが先方にも「移ります

 

ように」と言う願いを込めて、「お多

 

芽(おため)」と呼ばれる、頂いた

 

「お祝い」に対してその金額の半分程

 

度をお返しする「しきたり(習わし)」

 

がある。

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食育&6次産業化推進センターは、食の国家的安全保障をめざし、日本人の命と健康を守るため、真の食の安心・安全とは何かというテーマを、食育活動や6次産業化推進活動をベースに追求する国家戦略プロフェッショナルの仕事をしています。