【食育クイズ：Vol.１６３７】
本日も、「関西地方（三重県、滋賀県、
和歌山県、奈良県、兵庫県、京都府、
大阪府）」の「食文化」や「郷土文化」
をテーマとした地域社会の在り方や、
昔から先人たちが培ってきた、「文化」、
「伝統」、「歴史」等の素晴らしさを、
クイズを楽しみながら知見を高め、あ
らためて「日本」や「日本人」が培っ
てきた「良きところ」を共有化し、次
代に継承して参りましょう！
さて、本日は、「京都府」の「牛頭天王
の嫁取り旅、伝説」にまつわる「人物」
について、おさらいクイズ（Vol.837）
にチャレンジ致しましょう！
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「祇園祭」の「起源」にも深く関わって
いる、「祇園（精舎）」や、「牛頭天王」
と言う呼称は、そもそも「仏教用語」で
あった事から、「明治維新」後に「明治
政府」が打ち出した「神仏分離令」によ
り、日本の数多くの「神社」から、「祇
園」や「牛頭天王」が外されてしまうと
言う経緯となった事で知られています。
「京都」の「祇園社」は、「八坂神社」
と言う呼称に改名され、「主祭神」の
「牛頭天王」は、外されるに至った訳な
のですが、地名としての「祇園」や、
「天王」は残されると言う経緯となり、
「祭り名」としての「祇園祭」と言う呼
称も残されると言う経緯となりました。
「廃仏毀釈」が実行される迄の「日本社
会」は、「神仏習合」であり、「仏神、牛
頭天王」は、「仏教発祥の地」と言われ
る「インド、祇園精舎」の「守護神」で
あり、「日本の神様」である「素盞嗚尊
（スサノオノミコト）」と同一視され、
「習合」された訳なのです。
「平安時代」の「869年」に、「京都」
で「疫病」が大流行した時に、その原因
を占ったところ、「牛頭天王の祟り」と
出た事から、「祇園社司」であった「卜
部比良麻呂（うらべひらまろ）」が、「勅
命」によって、「牛頭天王」を祀り、「御
霊会」を執り行った事が、「祇園祭」の
始まりだったと言われています。
さて、本日は、「明治維新」迄は「牛頭
天王」が「主祭神」であったと言うで知
られている、「八坂神社」の「摂社（せ
っしゃ：主祭神と縁が深い神様を祀った
社の事）」の「疫神社（えきじんじゃ：
重要文化財）」の「祭神」として祀られ
ている「牛頭天王伝説」にちなんだ「人
物」について、おさらいクイズにチャレ
ンジ致しましょう！
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「夏越しの祓え」で、「疫病退散」を祈
願して執り行なわる「京都、祇園祭」
は、「平安時代」の「創始」の時から、
「疫病退散」の「最高力の仏神」として
知られていた「牛頭天王」を、「日本の
神様」である「素盞嗚尊」と習合して、
「祭り」の「御神体」とした事で知られ
ています。
「牛頭天王」と「祇園祭」との「伝説」
とは、「南海龍王の娘」である「波利采
女（ほりさいじょ）」を娶る事を成就し
た後の「帰還行列」を再現した事が、
「祇園祭、山鉾巡行」の「起源」である
と言う事であり、この「凱旋行列」は、
「疫病」との戦いの「勝利」によるもの
と共に、「婚礼の祝祭感覚」を強く打ち
出した内容となっているものであり、こ
うして現在にまで伝わる「祇園祭」の、
派手な「山車」や、「屋台」等を繰り出
して、「豪華絢爛」なものとなっている
理由の本質が、伺い知れる訳なのです。
この「牛頭天王」の「凱旋行列」の背景
には、「嫁取りの旅」に出た際の、旅の
途中で、「一夜限り」の「宿り」におい
て、みすぼらしい姿をした「牛頭天王」
を、追い返す事無く、手厚くもてなした
「とある人物」に対して、「嫁取り成
就」の後に、その「お礼」として「御
札」を渡し、「疫病封じと繁栄」を約束
したと言う「故事」がある事で知られて
いる訳なのだそうです。
さて、本日は、この「牛頭天王」にまつ
わる「故事」にちなんだ「人物」につい
て、おさらいクイズにチャレンジ致しま
しょう！
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問題：「京都、八坂神社」の「摂社」と
して知られる、「疫神社（えきじんじ
ゃ）」に祀られている「御祭神」は、「牛
頭天王」の「嫁取りの旅」の途中で、
「一夜の宿」を提供した事で、「疫病」
を免れたと言う「故事」がある事で知ら
れている「人物」なのだそうです。
さて、それでは、その「人物」とは、誰
でしょうか？
次のうちから選んで下さい。
１．孟嘗君（もうしょうくん）
２．蘇民将来（そみんしょうらい）
３．道林禅師（どうりんぜんし）
４．筒井浄妙（つついじょうみょう）
↓↓↓↓↓答えはここから↓↓↓↓↓
【解説】
「京都」の「八坂神社」は、もともとは
「祇園感神院」と呼ばれ、古来から「牛
頭天王」を祭る「神社」だった訳なので
すが、「明治政府」の「神仏分離、廃仏
毀釈」政策の結果、「牛頭天王（祇園天
神）」は「仏神」であった為に、「主祭
神」の地位を奪われてしまうと言う経緯
となり、その結果「祇園感神院」は「八
坂神社」に改称され、その他「日本各
地」の「天王社（祇園社）」は、「素盞嗚
（スサノオ）神社」や、「津島神社」、
「八雲神社」、「須賀神社」と言った名称
に改称させられてしまった訳なのです。
こうして「牛頭天王」は、ことごとく消
されてしまった訳なのですが、日本各地
に、「牛頭天王」の「痕跡」は残されて
いて、例えば「京都、山崎」の「天王
山」を始め、「東京、四谷」の「天王
坂」、「東京、南千住」の「天王公園」、
「東京モノレール線」の「天王洲アイ
ル」、「常磐線」の「天王台駅」、「横浜、
相模鉄道」の「天王町駅」等々…で、こ
れらの全ては、「牛頭天王」を祀った
「天王社」があった場所であり、地名と
して残っていると言う訳なのです。
設問の「人物名」とその「説明」は、下
記のようになります。
1️⃣：「蘇民将来（そみんしょうらい）」
～「牛頭天王」が「嫁取りの旅」の際
に、「一夜の宿り」で手厚くもてなして
くれた「蘇民将来」を賞で、「蘇民将来
之子孫也（私は蘇民将来の子孫です。疫
病や災いから護って下さい、と言う意
味）」の「御札」を与え、「疫神封じ」と
した。その一方で、「天王」を「邪慳」
に扱った「巨旦将来」の家は、「疫神」
に見舞われてしまった。～
以上の「故事」がある事から、「祇園
祭」の際に「八坂神社」では、「蘇民将
来子孫也」の「護符」が貼られている
「ちまき」が授与される事で知られてい
るそうです。
2️⃣：「孟嘗君（もうしょうくん）」
～「BC3世紀」頃の「中国戦国時代」
の「政治家」で、「四君」の一人に数え
られる人物です。「祇園祭」の「函谷鉾
（かんこほこ）」の「御神体」となって
いて、「鉾」の部分に設置されていま
す。～
3️⃣：「道林禅師（どうりんぜんし）」
～「鳥窠道林（ちょうか どうりん）」と
も呼ばれ、「中国、唐」の「禅僧」で、
「詩人、白居易（白楽天）」との「交流
（問答）」が有名で、その「両者」が、
「祇園祭」の「白楽天山」の「御神体」
となっています。～
4️⃣：「筒井浄妙（つついじょうみょう）」
～「祇園祭」の「浄妙山（じょうみょう
やま）」の「御神体」で、「平安時代末
期」の、「治承・寿永の乱（源平合戦）」
の初期に起こった「戦乱」として知られ
る「橋合戦」の際、「以仁王」に従った
「園城寺、僧兵」であった「筒井浄
妙」、が「平家軍」に追い詰められてし
まった時に、加勢しにきた「一来法師」
が、「浄妙」の頭上を越えて敵に向かう
様子を表しています。～
以上のように、出題の「人物」全てが、
「祇園祭」に関わっていると言う事にな
る訳なのです。
↓↓↓↓↓↓↓答え↓↓↓↓↓↓↓
２．蘇民将来（そみんしょうらい）
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