【食育クイズ：Vol.７１７】
本日も「関西地方（三重県、滋賀県、
和歌山県、奈良県、兵庫県、京都府、
大阪府）」の「食や地域」の文化につ
いて、おさらいクイズにチャレンジし
ましょう！
本日は、「奈良県」（Vol.29）の「郷
土文化」、「歴史」などについて、クイ
ズを楽しみながら知見を高め、日本の
地域文化や伝統、歴史の素晴らしさを
共有しましょう！
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「奈良市」の周辺地域は、「盆地」特
有の気候のため、人々は山の自然豊か
な土地を活かし、農作物を作って暮ら
してきたという経緯があります。
「漬物文化」や「素麺（そうめん）文
化」等々…、現在では広く一般的にな
ている「食文化」のルーツも、「奈良」
にあると言われています。本日は、現
在「奈良名物」となっている「郷土料
理」について、楽しく知見を高めてま
いりましょう！
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「奈良県、桜井市、三輪地方」は、
「素麺」発祥の地と言われています。
「素麺」の原型と言われている「索餅
（さくべい）」は、その和名を「麦縄
（むぎなわ）」と呼び、「奈良時代」に、
「遣唐使」によって「中国」から伝来
した「唐菓子」の事を言い、「平安時
代中期」に書かれた「延喜式」の記載
では、『唐から伝来した唐菓子の一つ
である索餅』との記述があり、それに
よると、「奈良時代」において「索餅」
とは「餅」では無く、「中国」から伝
来した「小麦栽培、製粉技術」によっ
て作られた、「小麦粉と米粉」に「塩」
を加えて「縄状」にした「乾麵」の事
であったと言われています。
「奈良時代」に暮らす人々は、「コメ」
の「端境期（はざいかいき）」である
「夏場」を乗り越えるために、「索餅」
を「保存食」として利用していたとい
う経緯があり、それを裏付けする資料
として、「奈良市」にある「長屋王邸
宅跡」から出土した「木簡」の記載や、
「正倉院文書」にも、「平城京」での
「索餅」の取引き記録が残っているそ
うです。
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こうして「索餅」から発展した「手作
り素麺そうめん」のルーツといわれる
場所が、「奈良市」の南にあたる「桜
井市、三輪地区」であると言われてい
ます。
もともと夏場を乗り切るための「保存
食」であった「素麺（そうめん）」は、
その喉越しの良さから、食欲の出ない
「夏」に冷たい状態で食べるのが一般
的な食べ方であり、「俳句」の「季語」
でも「夏」になっています。
ところが、「そうめん干す」となると、
季語は「冬」に変わります。
「桜井市」にある「三輪山」には、日
本最古の神社の一つとも言われる「大
神（おおみわ）神社」があり、その祭
神は「そうめんの神様」だそうです。
この地は「盆地」であるが故に「冬場」
は寒さが厳しく、気温が低いので、そ
の気候が「少ない塩分」での製麺作り
を可能としてきた経緯があり、独特の
細くても強い「コシ」のある麺作りが
出来る所以となったと言われています。
また、「三輪山麓」の冬場は、晴天が
多く、乾燥に適した気候だったため、
「素麺作り」に欠かせない「そうめん
の天日干し」に最適な環境でもあった
訳なのです。
「素麺」作りは、「小麦粉と水と塩」
で作った「麺」に、「綿実油（産地が
近くにあった）」を塗り、細く細く手
で延ばして作り、それを冬晴れの「天
日」で乾燥させた後、最低でも１年、
通常は２年以上「蔵」で寝かせて熟成
させて作るそうで、そうした経緯から
日持ちのする「保存食」となっている
訳なのだそうです。
その昔、この地域の農家は、冬場の内
職として「素麺」を作るのが習わしだ
ったそうで、それが次第に「産業化」
していき、現在にまで至っているとい
う経緯になります。
以上の事から、日本各地に「素麺」の
「名産地」は多々ありますが、もとを
正せば「三輪そうめん」が源流である
と言う事になる訳なのです。
「三輪そうめん」は、「奈良時代」を
起源とする日本の「そうめんの故郷」
的存在であり、「素麺干し」等、「素麺
作り」は、「冬の風物詩」だと言われ
ている事は、「奈良」を訪れた人が、
「三輪山」の「大神神社」の緑深い境
内を歩き、寒風に吹かれながら、素麺
作りに欠かせない「清らかな水」を味
わうと、いかにもこの地で育った「食
文化」なのだと思いを巡らす人も多い
からだと言われているそうです。
さて、本日は、この「三輪そうめん」
について、おさらいクイズにチャレン
ジしましょう！
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「奈良時代」から積み重ねられた歴史
と名水から作られる「三輪手延そうめ
ん」ですが、「かけ蕎麦」のように、
温かい汁で食べるものを「○○めん」
と呼び、寒い時期に食するときにはこ
ちらの食べ方の方が人気だそうです。
問題：さて、それでは、「素麺」発祥
の地と言われる「奈良県、三輪山麓」
地域の名物「郷土料理」になっている、
「素麺」を温かいダシで煮た料理の事
を、何と言うでしょうか？
次のうちから選んで下さい。
１．あつめん
２．おんめん
３．にゆめん
４．にゅうめん
↓↓↓↓↓答えはここから↓↓↓↓↓
【解説】
「にゅうめん」は、「奈良県」の「郷
土料理」です。「大和（奈良県）、三輪
地区」は、「手延べそうめん」発祥の
地と言われています。
通常「素麺」の食べ方は、「冷やしそ
うめん」が一般的ですが、「奈良県」
では、晩秋の頃以降になると、温かく
煮た「素麺」を作って食べます。これ
を「にゅうめん」と呼び、「シイタケ、
ナス、干しえび、湯葉、青菜」などを
薄味で煮ておいた鍋に、茹でた「素麺」
に乗せて、つゆを張りさっと煮立てて
作るそうです。
「奈良県」では、夏場には、煮た材料
とつゆを冷やしておき、冷たい「素麺」
にかけて食べる食べ方が古くからあっ
たそうで、「にゅうめん」の食べ方は
それをそっくり温かくしたものである
という訳になります。
「奈良県」以外でも、「熊本県」の
「南関(なんかん)そうめん」や、「徳
島県」の「半田そうめん」なども、
「冬」には「にゅうめん」にして食べ
ることが多いと言われているそうです。
ちなみに、「にゅうめん」の漢字表記
は「煮麺」です。「入麺」という表記
もあり、これなら読みやすいのですが、
「煮麺」表記だと読めない人が多い典
型となっています。「煮麺」は、当初
「にめん」と読んでいたのが、次第に
「にゅうめん」と呼ぶように変化して
いったと言われています。
↓↓↓↓↓↓↓答え↓↓↓↓↓↓↓
２．にゅうめん
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